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足掻く人を嗤う人

どちらかと言うと、私は足掻くタイプです。

なんとかしようとする。

なんとかできると思っている。

今の私の基礎を全て作ってもらった、東京時代の勤め先の社長はそこを褒めてくれました。「ソミヤちゃんは何か問題点を見つけたら、それをなんとか解決しようとジタバタするでしょ?それがいいんだよ。みんな段々とジタバタしなくなるからね。」と。

そう褒めてもらった日から20年弱。

私は変わってしまったのかもしれない。

先日、とても嬉しい知らせを受けると同時に、こんな猛省に駆り立てられた出来事がありました。

2ヶ月前、広告代理店さんからの依頼で、ある大型キャンペーンの企画コンペに参加しました。キャンペーン全体の基礎企画からコンセプト企画、そしてそれを表現するキャッチコピーとビジュアルの考案を私が担当し、どの媒体にどのくらい露出させるか?を考えるメディアプランニングや予算管理、その他全体の施策考案とプレゼンを代理店さんが担当。

当初提示された予算は間違いなく私が今まで関わってきた仕事の中で一番高額で、私の年商の5倍くらい。代理店さんも気合いが入っていたし、私もそれに応えたいと思い、更にそんな私たちの熱意にデザイナーさんも応えてくださり、2週間弱という短期間でかなりいいものを提案できたと思います。

現にクライアントからはいい反応があり「新潟だけでなく全国で展開したいね」と言う声も社内で上がっているとも仰っていました。

ただその後、社内で組織変更などがあったらしく、2ヶ月経って私たちに知らされたのは「予算縮小に伴う目的と内容の見直し」。予算は10分の2以下になっていました。

「あぁ、ダメだ。たぶんこれお蔵入りだ。」と、私も代理店さんも思いました。でも私と代理店さんとの違いは「ダメかもしれない」と思いつつも、新たな提案をやめなかったこと。再提案直前のzoomで「もう一度こう提案してみようと思うんです」と言う彼に、私は「今更そんな事を提案しても、先方はそんな気持ちになれないと思う」と完全に諦めた発言をしていました。

…が、彼は彼が考えた全く違うアプローチ・媒体に、私たちが2ヶ月前に考えたコンセプト・キャッチコピー・企画を乗せて提案した。しかも先方が「この内容で提案してください」と言っていたものとは全く違うから、あくまでも「自主提案」として。

そして、それが、採用されたんです。

それだけが。

私の完全に諦めた発言に影響されて「そうだな、提案やめとこう」って、ならなくて良かった…。あの時、あんな発言をしたことを猛省しました。私はいつの間に「足掻く人を嗤う人」になってしまったのか。結果、私は彼の足掻きに救われ、私が考えたコンセプト・キャッチコピーが、日の目を見ることになりました。

有り難すぎて、泣きそう。

足掻くこと、忘れかけてた。

やってみなきゃ分かんないし、伝えてみなきゃ分かんない。それをやらずに諦めるなんて、らしくなかった。なにやってんだ!!私!!そうだ、たとえ大海原でサメに襲われて、小さなイカダが真っ二つになったとしても、足掻くんだ!!うちの子たちだって、こんなに必死に生きようとしているじゃないか!!…と、無理矢理このトリックアート写真との繋がりを見出し、イイ感じに笑いをとって終われないかと思っているところで終わります。

苦笑

いや、ほんと、反省しました。

大切な何かを思い起こさせてくれたと同時に、なんとなく変わってしまった自分に、悲しくなりました。(戻す!!!)

PS

トリックアート写真、我が子、いつも熱演してくれるんです。こちらもノリノリで「逃げてー!早くー!!手!手もっと伸ばして!!」とか言いながらパシャパシャ撮って「はい、OKでーす」って言うと、お互いにスッと素に戻るの、好きです(笑)。この写真は、新潟県阿賀野市にある「サントピアワールド」という遊園地の中のアトラクションで撮りました。ちなみに、ここには過去3回くらい行って、毎回同じ写真を同じように撮ってます(笑)。

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Written by ソミヤミホ

新潟市を中心に全国の方と繋がり、印刷物やWEBサイトなど販促物の企画編集・ライターの仕事をやっています。東京での広告会社勤務→結婚を機に新潟移住→デザイン事務所勤務→印刷会社勤務→2020年3月独立。新潟初、一般社団法人コトマーケティング協会認定アドバイザー。コト売り視点で隠れた価値をカタチにします!中2長女・小6長男の2児の母。猫もいますฅ/ᐠ。ᆽ。ᐟ \